森の中での保育哲学

 ルソーの「エミール」には、魂を強くするには、筋肉を強くし、労働に慣れさせることによって、苦痛になれさせることだ、という。自然は、体を強くし、成長させるためにいろいろな手段をもちいるが、それに逆らうようなことは決してすべきでない。
 こどもに「自由」を与えることは、こどもが、耐え忍ばなくてはならない苦しみに対することであり、大きな幸福を知るためである。
上高田の保育は、この哲学を深く学んでいます。

ご挨拶

 「どの子にも発達の保障を」と掲げて、どんな境遇で生まれてこようが、未来に向かって、発達していく権利があり、たとえ、障がいがあろうが、その子の未来を否定してはいけない。子どもが生きる力を身につけていくためには、子どもたちを受け身にしてはいけない。課題に向かって、進もうという自発性がなければならない。こどもたちに共感し、気持ちを前向きにする。意欲を引き出す。保育の柱です。私は、保育には、科学と集団の力を融和し、こどもの発達の状態、生活実態や心の状態。その日の体調や障がいの状態を正しくつかみ、科学的に分析し、日々の保育の手立てを考えます。研修、話し合いを重ね、保護者の理解を得るだけでなく、保育制度、生活を守り、環境と平和を守る運動と積極的に民主的に活動しています。そのような保育園建設のために、私は、2003年から、保育変革にとりかかりました。埼玉県深谷市にあるさくらんぼ保育園に、実習させた保育士とともに「さくら・さくらんぼ保育」を取り入れました。
 その後、2005年から、全国保育実践交流連絡会南埼玉グループに加入し、職員・子どもたちと学び合いました。片道3時間30分。往復7時間。月1回、マイクロバスで年長児と職員を連れて行きました。冬は、4グループに分け、新幹線で鴻巣ひかり幼稚園にかよいます。 2月の年長交流合宿は、200名近い子どもたちと50名もの職員で2泊3日の合宿をします。その前年、私は、保育園の庭に、トラック250台分の土を入れ、高さ5メートルの築山をつくり、その土地に200本もの落葉広葉樹、常緑樹を植えて、森を作りました。クヌギ、ケヤキ、カシ、モミジ、ヤマボウシ、ソメイヨシノ、モミ、シラカバ、ヤナギ、スギ、ヒメリンゴ、柿、ブドウ、カリン、プラム、サクランボ、等の樹木。14の水場で、水遊び・どろんこ遊びができ、木登り、虫探し、ツリーハウスでの遊び場と変化にとんだ庭を創りました。


 2011年。ようやく、天然木で造った桧の床のホールが完成し、リズム遊びがダイナミックにできるようになったのです。


 この建設には、保護者・職員・法人理事たちが、皆で建設準備実行委員会を立ち上げ、3年がかりで完成しました。
 2015年。10年間お世話になった南埼玉グループから離れ、長野地区として姉妹園3園とともに独立しました。そして、現在に至っています。
 私たちは、0歳児から、パンツで育てています。紙パンツは使いません。なぜなら、快・不快を赤ちゃんに感じてほしい。濡らしたら、少し冷たい布おしめで、拭いてあげます。言葉を添えて。一日に何度もとり換えますので、パンツは一日20枚は必要です。

0歳児ほど手をかけて、赤ちゃんと目と目を交わします。これが、赤ちゃんとの信頼関係を作ります。とり換えてもらったら、マッサージをして、心地よくします。自分で、ハイハイ板や段差のある階段を上ったり、山登りをさせていきます。おとなや、仲間の模倣期を過ごしながら、自立させていきます。脱乳は、12ケ月をめどに、個人差がありますので、ゆっくり進めていきます。また、離乳食がはじまり、座位がしっかりできてくると、手づかみ食べに入ります。スプーンも置きますが、「ジブンデ」を大事に育てていきます。水遊びから、道具を使って、泥遊びをたくさんしていきます。

やがて、自我のめばえから自我の拡張期。やがて、仲間とのけんかをしたりすぐ仲良くなったり、たくさん戸外で遊び、虫さん探しや散歩、リズム遊び、見立て遊びからごっこ遊び、ルール遊びと広がり、年長になると、課業に挑戦し、山登りや、合宿などたくさんの自然体験をして育っていきます。ほんものの自然、文化にふれながら、お話の世界と実体験とを結びつけて、豊かな感性と自由ななかで、個と集団が育ちあうのです。絵も細かくなり、表現力がついてきます。
 斎藤先生は、「個」と「集団」について、「豊かな感性に支えられた能動的な個。生きる力を持った精神の担い手としての個の基礎を培う。仲間、友だちとともにいることを心から欲するが、その表面的な安易な雰囲気に妥協しないだけの自発自立の精神を持った個。その基礎こそ集団保育の中でつくられていく。」と。親の皆さんには、早寝早起きご飯食べ。ノーテレビ、ノーゲーム、ノー早期教育を協力してもらっています。


 「子どもは、絶え間ない自発的運動の中で自らを育てていく。」
「私たちの生活には、土、緑、空がはだしのこどもたちをとりまいています。子どもにふさわしい遊びと労働が、ヒトの子を人間に育てる。」(斎藤公子記述)この思想に深く学びながら、毎日の保育実践に取り組んでいます。

上高田保育園園長 藤原 睦明

上高田保育園の総合目標

めざす子ども像として

  1. 心身ともに健康で、意欲的に活動できる子。
    心から笑える、目を輝かせて物事に向かえる子。
  2. 自分のことは自分ででき、友だちを思いやれる子。
    命を大切にする子。自信と優しさに満ちた子。
  3. 豊かな感性と理性で、物事を深くとらえ、自分の考えが出せる子。
    いやなことは、いやといえる子。創造性豊かな子。

給食について

 地元の旬の食材をふんだんに使った和食中心の献立。こどもにとって「いま何が大事なのか」を考え、食材には農薬や添加物が使われていないものを選んでいる。自然のだしを大事にする。
 食器は、持つ力を養えるように重量感ある陶器製。箸は、戸隠の竹を使っている。
 乳児の離乳食も首がすわり、食べ物に興味を持つ、5ケ月から始まる。月齢によって、素材の大きさを変えていく。手づかみ食べをしていく。おやつも、砂糖は、控えめに、素材そのものの甘味を大事にしている。

1日の過ごし方

7:00

登園『おはようございます』
ロール・マットによるマッサージ
ぞうきん掛け・庭の掃き掃除

9:00

歌・手遊び・リズム遊び

10:00

どろんこ遊び・散歩
水遊び・虫探し
集団遊び

11:00

未満児からお昼

12:30

お昼寝

15:00

おやつ

16:30

雑巾がけ・自由遊び

18:00

お迎え 『さようなら またあした』
お残り保育


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